豆知識

歯科治療でのX線・CT

歯科医院の治療では、必要に応じてX線やCTが使われます。

今回は、医療行為による被ばくの不安を抱える方に、歯科の検査で使われているX線やCTの放射線量をお伝えしたいと思います。

まずは、放射線とは何か、被ばくとは何かを簡単に確認しましょう。

放射線は光の仲間で、物質を通り抜ける透過性をもっているものです。
X線を利用したレントゲンが、目で見えない身体の中を映し出すことから、何となく想像がつくのではないでしょうか。

私たちは常に、大地からの放射線や宇宙からの放射線、大気中の放射線を浴び、食物や飲料に含まれる放射性物質を取り込んでいます。

被ばくとは、放射線にさらされること。
上記の通り、私たちの生活は常に被ばくとともにあるといっても過言ではありませんが、医療行為における被ばくの不安は、
通常以外の放射線をわざわざ浴びるところにあるのだと思います。

では、歯科治療でどの程度の放射線を浴びるのかみてみましょう。
歯科用CTは、1回の使用で0.1ミリシーベルト。
これは、東京からニューヨークに飛行機で行ったときに、宇宙から浴びる放射線量と同等程度になります。
歯科におけるX線写真1回あたりの被ばく量は、0.01ミリシーベルト。
これは、胸部X線写真による被ばく量の1/5程度になります。
歯科での検査における被ばく量は、大きな部位を扱う他の医療用検査と比較するとわずかです。

歯の生え変わりの秘密

サメは、一生で何度も歯が生え変わるそうです。
人間の歯も何度も生え変わればいいのに、と思いませんか?

人間は、乳歯から永久歯に1度だけ生え変わります。
まれに、永久歯が欠損している方や高齢になっても乳歯が残っている方もいますが、やはり一生で1回生え変わるのが一般的です。

でも、どうして1回しか生え変わらないのでしょう。

かつて、人間の歯は武器や道具として使用され、歯の強さは大事な要素でした。
多用な食事を楽しむにも、噛む力に耐えられる丈夫な歯が必要です。
しかし、子どものあごでは小さく、そこに収まる歯の数や大きさ・強さには限りがあります。
そのため、あごが成長してから強く大きな歯に変わる方法がとられているのだろうといわれています。
また、強くて丈夫な永久歯を準備するのに5年くらいかかるので、乳歯は永久歯が生えてくるまでの仮の歯という見方もあります。

しかし、これは歯が生え変わる理由はなんとなく理解できても、1回しか生え変わらない理由が分かりませんね。

サメは何度も生え変わる反面、歯は折れやすくなっています。
人間の歯は1回しか生え変わらないけれども、丈夫で機能性に優れています。
サメ以外の動物たちも、それぞれの生活に合った歯の生え変わりシステムを備えています。
人間の歯が1回しか生え変わらないのは、それが人間にとってベストな選択だったのでしょう。

いずれにしても、1回しか生えてこない永久歯。
大切にしたいですね。

自分では分かりにくい歯の本数

物を食べたり、しゃべったり、毎日大活躍の口。
そんなお口のことで「なぜ」と思ったことはありませんか?

口の中は人それぞれ。
歯の形や並び方、色、大きさ...みんなそれぞれ違います。
実は、歯の本数も人それぞれなんですよ。

永久歯は28本、乳歯は20本が標準です。
永久歯は上下左右に1本ずつ親不知(おやしらず)があるとすると、32本になります。

親不知は全くない人もいれば、4本ある人もいるので、そこで、歯の本数に差が出るのは何となくわかりますね。

これ以外に歯の本数を左右するものとして、過剰歯、先天性欠損があります。
過剰歯は本数が多いケース、先天性欠損は歯が足りないケースです。

歯は、用意されていても何らかの理由で表に出てこないものもあるので、見た目だけで自分に歯が何本あるのかつかむことはできません。
レントゲン写真をとって初めて確認できるという状態です。

過剰歯は、表に出てこなければ基本的に歯を磨く必要も、虫歯になることもありません。
特に、これといって困ることはないように思えるかもしれませんね。
しかし、場合によっては永久歯の歯根を圧迫し、悪影響を及ぼすこともあるので、過剰歯があると分かったら診察した先生の見解を聞いてみるとよいでしょう。

歯の欠損は、早期に知ることで矯正などにより正常なかみ合わせにできる可能性があるので、生えてこない歯をいつまでも待っているのはよくありません。

歯ぎしりは放置していいの?

他の人から歯ぎしりを指摘されたり、他の人の歯ぎしりの音を聞いたりしたことはありませんか?

いびき同様、歯ぎしりの音も一緒に寝ている人にとって気になるものです。

残念ながら寝ている間の歯ぎしりは無意識の行為なので、やめようとしてもやめられるものではありません。
しかし、このまま歯ぎしりをただの癖として放置しても良いのでしょうか。

歯ぎしりは歯と歯をこすり合わせたり、時にはカチカチと歯を打ち鳴らしたりして音を出しています。
一見、ただ歯を合わせて音を出しているように見えるかもしれませんが、そこには強い力がかかっている可能性があります。
強い力がかかった歯ぎしりを続けると、歯が割れてしまうこともあります。

歯に強い力を掛けるということは、あごやその周辺にも負担がかかります。
寝て起きた時、なぜか疲れている、肩こりがひどくなっているということが思い当たる場合は要注意です。
詰め物が取れやすい人も、もしかしたら歯ぎしりが原因かもしれません。
歯ぎしりにより、歯周病や顎関節炎が悪化する可能性を指摘している人もいます。

歯ぎしりを根本的に治す明確な方法は確立されていませんが、歯科医院ではマウスピースを作ることで歯ぎしりによる負担を減らすことができます。

も歯ぎしりに心当たりがある方は、一度、歯科医院で相談してみてはいかがでしょうか。

お子さまの歯のケアは親が手本に

小さいお子さまの成長の早さには驚かされることがあります。
ついこの間まで歯ブラシを口に入れているだけだったお子さまが、歯の裏や奥歯を意識して歯ブラシを動かすようになっていることもありました。

そんな小さなお子さまの学習の元となっているのは、親御さんをはじめとする身近な大人です。

したがって、大人がしっかり歯を磨くところを見せてあげると、お子さまも見よう見まねで歯磨きをしてみるのだと思います。

これは、歯科医院の利用の仕方にも言えること。
親御さんがむし歯でなくても歯科医院に通い、歯のケアをしているところを小さいころから見てきたお子さまは、歯のケアのために歯科医院に行くことを当然のこととして受け入れるでしょう。
加えて、小さいお子さまにとって、親御さんと同じ歯科医院に通うことはうれしいことでもあるようです。

歯科医院に行ったら、お子さまにおうちで歯科医院での出来事を話してあげてください。
きっと興味深く聞いてくれることでしょう。
お子さまが歯科医院を身近に感じながら成長することで、将来、「こんなになるまでなぜ放置してしまったのだろう」と思うようなむし歯や歯周病の症例が少なくなれば幸いです。

当院では、平日の午前中に託児サービスを行っています。
小さいお子さまをお連れの方は、ぜひ、ご利用ください。

歯並びのご相談は早めがおすすめです

「最近、歯並びが乱れている人が増えている」と、きいたことはありませんか?

これには諸説あるようで、まずは、少子化により子ども一人一人に目が届き、結果、子どもの歯並びの乱れが見つけられやすくなったともいわれています。
生活や食事が変化したことを指摘する声もあります。
あごの大きさと歯の大きさのバランスが崩れてきていると指摘する人もいます。

日本は諸外国に比べ、歯並びに寛容な文化がありました。
糸きり歯が前に出ている八重歯の状態を、カワイイとみることもありました。

しかし、歯並びの乱れはしっかり噛めない、正しい発音ができないという問題の原因になります。
歯並びの乱れがあると歯ブラシが届きにくくなり、磨き残しの原因にもなります。
磨き残しは、虫歯や歯周病につながる歯垢の元となってしまいます。

諸外国ほどではありませんが、歯並びを気にする人も増えています。
子どものころから歯並びの乱れを認識していたのに放置してしまい、「あのときやっておけばよかった」と思うことも少なくないようです。

もし、歯並びの矯正をお考えならば、できるだけ早く歯科医院にご相談することをおすすめします。
子どものうちは、まだ早いと考えるかもしれませんが、早めに相談することで抜歯をせずに歯列を整えられる可能性もありますよ。

産後の通院

かつて、「産んだ子供の数だけ歯を失う」とごく普通に考えられていた時がありました。
今のお母さんたちはあまり言わないように思います。

では、お母さんたちのお口は虫歯や歯周病になりにくくなったのでしょうか?

去年4月、東京医科歯科大学の研究グループが、出産と残存歯の数に関する調査結果を発表しました。
それによると、残念ながら現代においても、出産を重ねた女性ほど歯を失っていることが指摘されています。
妊娠中の免疫力の低下やホルモンバランスの乱れ、妊娠中のだ液量の減少などが原因となっているようです。

しかし、出産を終えたお母さんたちを見ていると、それだけでなく「育児期間中の事情」も一因にあるように見えます。
核家族化が進み、ほとんど一人で赤ちゃんをお世話している人も少なくありません。
お母さんたちの話を聞くと、育児に追われ歯を磨く時間もとれないこともあるようです。
また、お口の中で気になる部分があっても、赤ちゃん優先の生活ではなかなか歯科医院に来られないようです。

当歯科医院では平日の午前中ならば、お子さまを預かるスタッフがおりますので、ぜひ、その時間をご予約ください。
早期に治療すれば、歯を失わずに済むことがあります。
大きくなったお子さまとおいしい食事を楽しむためにも、産後のお口の健康を大切にしてくださいね。

お口にトラブルがない時こそ歯科医院に行こう!

日本人は約9割の人が毎日歯を磨いているのに、虫歯や歯周病などのトラブルは絶えません。
歯周病は国民の8割が感染している国民病とさえ言われています。

世界と日本人のお口を正確に比較できるデータは見つけられませんでしたが、日本人は歯磨きを一生懸命しているにもかかわらず、抜きんでた良好な口腔状態とは言えないようです。
歯科矯正に至っては、後進国とさえ表現されることもありますね。

世界の情報を探っていると、日本人の歯に対する意識の偏りが見えてきました。
「毎日の歯磨きを頑張るような意識の高さはあるけれども、歯が痛くならないと歯医者に行かない。」
どうやら、これが日本の特徴のようです。

歯科矯正の先進国として知られるアメリカでは、定期的な歯科検診が市民に浸透しているそうです。
歯の審美性に対する意識が高く、矯正同様、ホワイトニングも常識というほど浸透しているようです。
このような環境では、歯科医院は虫歯がなくても、歯にトラブルがなくても行くのが当たり前の場所なのです。

お口のトラブルを自覚していない状態での歯科医院受診は、虫歯や歯周病の予防や早期発見につながります。
早期に発見できれば治療が軽微なもので済む可能性が高く、時間や費用面から見ても有効です。
何より、痛い思いをしないで済むはずです。

「お口に特に異常はないから最近、歯医者に入っていないわ」という方、近いうちに歯科検診を予約してみてはいかがでしょうか。

歯の健康を保つためにとりたい、歯を強くする食べ物

毎日、同じように歯磨きをしていても、虫歯になりやすい人となりにくい人がいます。
何が違うのでしょうか。
もしかしたら、歯の強さが違うのかもしれません。

歯を強くするとして昔から知られているのがカルシウム。歯を構成する主成分として知られています。
その他で注目したいのは、歯の石灰化を調整するビタミンD、石灰化の材料となるリン。
(リンはその量によりカルシウムの排出作用がありますので、摂り過ぎにご注意ください)
さらに、ビタミンA、ビタミンC、たんぱく質も積極的にとりたい栄養素です。

これらを多く含む食べ物で特におすすめなのが大豆食品。
油揚げや凍み豆腐、納豆など種類が豊富です。
おすすめなのは豆腐。
夏は冷奴、冬は湯豆腐、みそ汁に入れてもいいですし、豆腐ハンバーグや麻婆豆腐もいいですね。
料理のバリエーションも豊かで取りやすいです。

その他、ワカメや海苔といった海藻類、サンマやイワシ、小魚といった魚類、カブや大根の葉、アーモンドやゴマなどもおすすめです。
ビタミンDを含むキノコ類も注目です。
カルシウムを多く含むとして多くの人が知っている牛乳やチーズ、ヨーグルトも取りたいですね。
柿やミカンは多くのビタミンCを含んでいます。
イチゴやキウイは、歯の石灰化を促すとして知られるキシリトールを多く含んでいます。

1つの食品にこだわるのではなく、歯を強くするいろいろな食べ物を組み合わせて長く続けたいですね。

生活習慣を整えることは歯にも良いことが

「早寝早起き(よく寝る)」、「3食ちゃんと食べる」、「よく遊ぶ(運動する)」と子どものころに言われた記憶がある方も多いと思います。
これらは正しい生活習慣の基本ともいわれる内容で、生活習慣予防のポイントともなる項目です。

この正しい生活習慣は、お口の健康という視点からもおすすめです。

まず、正しい食生活はだらだら食べの防止になります。お口の中に食べ物が入ることで、お口の酸性度が変化し虫歯になりやすい環境をもたらします。
通常、酸性に傾いたお口の中は、だ液などの働きにより時間をかけて中性に戻ります。間食が多いと常にお口の中に食べ物がある状態になるので、お口の中は酸性になりやすい。
つまり虫歯になりやすいと考えられます。

睡眠不足や運動不足、食生活の乱れはストレスの原因になります。ストレスがかかるとお口の中のだ液量が減少してしまいます。だ液には酸性になったお口を中性に戻す役割や、歯に着いた汚れを流す役割があります。だ液が減少するということは、お口が虫歯になりやすい環境になることといえるでしょう。

生活習慣の乱れにより生活習慣病に罹患してしまうと、歯科治療に特段の注意が必要になることや、歯科治療自体が困難となってしまう場合があります。
生活習慣の乱れによるストレスで抵抗力が下がっていると、歯科治療により感染症にかかってしまうリスクも高くなります。

お口の健康のために、ブラッシングと歯科医院での定期検診に加えて、生活習慣の見直しをしてみてはいかがでしょうか。

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