歯周炎:中等度の場合

歯肉の炎症がさらに拡大して歯槽骨も歯の根の長さの
半分近くまで破壊され、歯がぐらつきはじめます。
歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)もかなり深くなっています。
歯周ポケットの深さは4~7mmです。
歯周病のサインを感じたらまずは歯医者に向かってください。
そこで痛みがあれば応急処置を行います。
歯周病の診査では、お口のよごれ具合のチェック、ポケットから出血のチェック、
歯の動揺度のチェック、歯周ポケットの深さのチェック、X線写真で骨の具合のチェックなどを
行います。
検査の結果から、どのように治療していくか計画を立てます。
患者さんとの理解と同意を得て治療に入ります。
まず、歯磨き指導を行い、上手な歯磨きで歯肉の炎症がある程度おさまったら、
専用の器具でポケット内のプラークや歯石を取り除きます。
また、ぐらぐらする歯を固定したり、噛み合わせを調整したりします。
歯周基本治療が終わった後、2.の検査をもう一度行います。
治療前後の検査結果を比較して、どのくらい治ったかを評価します。
歯周基本治療で治りきらなかった場合、
相談の上、歯周外科手術を希望される方に外科治療を行っていきます。
歯周外科手術をご希望されない場合は、引き続き歯周基本治療で
歯周病の進行を止めていきます。
歯がないところがあれば、入れ歯やインプラント治療を行います。
7.までの治療で歯周病が治癒しますが、回復した健康をいつまでも保つために
歯科医院での定期健診が大切です。
定期的に検診することでお口の中の健康を良好な状態で保つことが出来ます。
上記の治療期間は目安になります。症状により、治療期間が多少前後する場合がございますので、正確な治療期間は治療計画のご説明の際にご確認ください。
初診の状態です。歯周病が進行し最大7ミリの歯周ポケットと、
歯のグラつき、歯茎の出血が見られます。
歯周治療後6ヶ月の状態です。
衛生士さんによる処置で歯周病がかなり治りました。
歯周病が落ち着いてきたので、
まずは左下にインプラントを使って歯を入れました。
次に、右上にインプラントを入れました。
全体の歯がそろいました。
患者さんも『食事がおいしい!』と喜ばれています。
今後は、最終的な歯を入れた後、定期健診でこの状態を末長く維持していきます。